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2006年9月の日記
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9月2日(土)の朝
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昨日は朝6時に起床して大学のジムで運動し、8時から夕方4時まで図書館で論文執筆。その後、mixiのUT-AustinコミュでMくんが呼びかけたテニス企画に参加。男女合わせて9人ほどが集まり、大学のテニスコートで3時間くらいテニスをしました。日本の大学のテニスサークルってこんな感じなのでしょうか。テニスの後は中華料理店でみんなで大きな円卓を囲んで食事して、最後はH先生らとマージャン。勉強に運動にと充実した一日でした。こんな感じで毎日過ごしたいものです。
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9月3日(日)の朝
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まだまだ暑さの続くテキサスですが、冬物のジャケットをネットで注文しました。230ドルのPatagoniaのPuff Rider Jacket(ちなみに日本での販売定価は34600円)。昨年来欲しかったデジカメもCDラジカセも我慢して、久しぶりの高い買い物です。このジャケットは毎シーズン人気のもので、昨年のシーズンは12月頃に買おうとしたところすでに良い色の良いサイズは全て無くなっており、今シーズンはマメにウェブサイトをチェックして在庫状況を確認していました。すると先日Patagoniaと同じ値段ながらも送料が無料(Patagoniaのサイトで買うと送料が10ドル以上かかる)のウェブサイトで、SとMサイズの黒がすでに売り切れているのを発見。まだ8月なのに…。僕は黒か緑が良いと思っていたので、とりあえず黒は諦めて緑を注文することに。ということで早く寒くなって欲しいものです。
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9月5日(火)の朝
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土曜日は起床は10時で、正午から8時まで図書館で論文書き。
日曜日は7時起床で、バスでスーパーに買い物に行き、帰宅後部屋の掃除。昼食後バスで古本屋と中古品を取り扱う慈善団体の店であるGoodwillに行きました。古本屋はレイバーデーセールということで全品20%オフでした。アメリカの大学や高校の文学の授業で学生が「参考書」(あるいは「カンペ」)として良く使うCliffsNotesのAtlas Shruggedを探したものの見つからず。風呂でのんびり眺めるための写真か絵画の本も探しましたがこれも見つかりませんでした。Goodwillではテニスラケットを探し、4ドルくらいでWilsonの超古いラケットを発見したもののあまりにも古すぎるため断念。次にさらにバスを乗り継いでアジア系スーパーに行き、ふりかけを購入。そこからショッピングモールのバス停まで歩き、そこからバスで大学に戻り、4時まで論文書き。夕方は韓国料理店でH先生を含む友人4人と集まって食事をし、その後テニス。夜はCatan。
月曜日は9時起床で、11時くらいから家を出てわざわざ石鹸を買うためだけにバスで30分くらいのところにあるスーパーに。そこから歩いてTown Lakeまで行き、川を眺めながら家で作ってきたオニギリで昼食。さらに歩いてLamarと6thのWaterloo RecordsとBook Peopleに。Waterloo Recordsではラフマニノフのピアノの曲を探したのですが見つからず、Book PeopleではClifsNotesのAtlas Shruggedを購入。そこからバスでスタバに行き、夏の間郵便物を預かってもらっていた友人に会い、郵便物を受け取り、帰宅。帰宅後はさすがに疲れが出て家でダラダラ。それにしても例によってバスに良く乗った週末でした。
下の写真は愛用の石鹸。以前は普段行くスーパーでも売られていたのですが、最近はなぜかありません。
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9月7日(木)の朝
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下の写真はUTの図書館の6階、絵本コーナーに置かれている子ども用の椅子と机。絵本コーナーとはいえ、ここに子どもがいるのを見たことが無いし、椅子の数もこれしか無いのでおそらく単なる飾りのようなものだと思います。ということはここにある膨大な数の絵本は「研究用」か…。
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9月9日(土)の夜
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先日図書館で勉強していると、ソ連のマークが描かれたTシャツを着た学生がいて、そこには"People's Republic of Berkeley"と書かれていました(ネット上に写真が落ちていたので下に貼り付けます)。
きっとカリフォルニア州バークレーのリベラルさ、左翼さを揶揄して作られたTシャツだろうと思い、調べてみると、"People's Republic of 〜"と呼ばれる都市はバークレーの他にいくつかあるようでした。Wikipediaの"People's Republic"の項目の記述によると、
Sometimes People's Republic is used sarcastically to refer to any predominantly left-wing or liberal area, especially those cities with a large, liberal, university population. The usage probably derives from the late 1960s, when The People's Republic of Berkeley (California) was used to describe the site of the radical Free Speech Movement. Similarly, the cities of Austin, Texas, Boulder, Colorado, Ann Arbor, Michigan, and Cambridge, Massachusetts are nicknamed The People's Republic of Austin, The People's Republic of Boulder, The People's Republic of Ann Arbor, and The People's Republic of Cambridge respectively, for their left-wing reputations.
(ときに「人民共和国」は、左翼的あるいはリベラルな地域、とりわけ多くのリベラルな大学生人口を擁する都市を諧謔的に指すために用いられる。この用語法はおそらく、「バークレー人民共和国」がラディカルなフリースピーチ運動の地を表すのに用いられた1960年代後半からのものである。同様に、テキサス州オースティン、コロラド州ボールダー、ミシガン州アナーバー、マサチューセッツ州ケンブリッジといった都市がその左翼的との評判ゆえ、それぞれ「オースティン人民共和国」、「ボールダー人民共和国」、「アナーバー人民共和国」、「ケンブリッジ人民共和国」と称される。)
とのこと。そう、オースティンです。早速、"People's Republic of Austin"のTシャツが無いか調べましたが、これはどうも無いようでした。
ここ数年は4月の税金の申請でTax Returnどころかなぜか200〜300ドルほどさらに払うことになっていたのですが、今年はInternational Officeのアドバイザーと相談の上、思い切って異議を唱えていました。で、2回にわたるIRSとの手紙のやり取りの末、今日Tax Returnの小切手を受け取ることができました。値段にして100ドルちょっとですが、思いがけずうれしいです。で、早速今晩は一人で外食しました。
今日は強豪オハイオ州立大学とのアメフトの試合のある日で、朝からキャンパス周辺は異様にハイテンションでした。一方僕はいつものように図書館で論文書き。しかし最初、10時まで図書館にいようと思いっていましたが、それだと7時から始まった試合の終了と重なるのではないかと不安を覚え、9時には帰りました。なぜなら興奮したアメフトの客はタチが悪く、すぐにからんでくるからです。今までにもそれで何度か嫌な思いをしたことがあります(例えばピックアップトラックの荷台に乗った集団が通りがかりにたぶん喜びの表現である雄たけびを僕に向かって上げて、僕がそれに呼応せずシラーとしていると、ブーイングされたり)。今日の僕のようにUTグッズを何も身につけず、いかにも図書館帰りという格好でキャンパスから僕のアパートのある学生街をテンション低く歩いていようものなら、かなりの確率で絡まれるでしょう。試合はこれを書いている現在、どうやら負けているようです。やっぱ早めに返ってきて良かった…。
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9月12日(火)の夜
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昨日は911テロから5年でしたが、UTのキャンパスでは特にこれといって大きなイベントはありませんでした。テロ5年を迎えた今年は、今までになく「911陰謀説」が語られているような気がします。いわく、「ワールドトレードセンターは爆破された」、「ペンタゴンに突っ込んだのは旅客機ではない」、「ユナイテッド航空93便は軍によって撃墜された」など。こうした話は事件直後から陰謀論者によってまことしやかに語られていましたが、今年の特徴としては従来の「陰謀論者」ではない人(陰謀論で食っているわけではなく、社会的地位もそれなりにある人)の口からこうした話が語られているということ。そういえば5年前の9月11日の夜、UTでは普通に授業があり、僕は学部長の比較政治のコアクラスに出ていたわけですが、そこで学部長は「ワールドトレードセンターは爆破されたに違いない」と言っていました(今でもそう思っているかはわかりませんが)。
従来の陰謀論者のサイト(ちなみにこのAlex Jonesは現在オースティンを訪れており、講演会が催されているのですが、少し行きたいような…)
従来の陰謀論者ではないサイト。
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9月14日(木)の朝
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先日の12日、ロードアイランド州で11月の中間選挙の候補者選出のための共和党の予備選挙(primary)が開かれ、上院候補を決める注目の投票では現職のLincoln Chafeeが選ばれました。なぜこの選挙が注目を集めたかというと、現職のChafeeは最もリベラルな共和党議員と言われ、党の主流が別の候補者を立てて盛んに彼の追い落としを図っていたからです。いわば共和党の内紛状態。彼は、その減税反対、中絶一部賛成という政策的立場、2004年の大統領選挙におけるブッシュの再選反対、共和党議員として唯一のブッシュ指名による最高裁判事の不承認などにより、保守系のメディアによって盛んに攻撃されていました。
実際、Chafeeの存在は共和党の中で完全に浮いています。保守系の利益団体American Conservative Unionの格付けによると、Chafeeはこれまでの議員活動全体に対して、100点中満点中37点の評価を受けており、これは共和党議員の中で最低というのみならず、一部の民主党議員よりも低い評価となっています。また2005年に関しては、たったの12点で、これは民主党のヒラリー・クリントン上院議員と同じ点数です(ちなみに国民皆保険を唱えていたヒラリーはアメリカではリベラルを通り越して「社会主義者」とさえ言われる)。
しかし共和党としても彼を簡単には外せない苦しい事情があります。というのもロードアイランド州はリベラルな州であり、共和党の本流の主張をしていたのでは到底勝てないからです。実際ブラウン大学の調査によると、共和党から現職のChafeeが本選に出た場合、民主党の候補者に対して、55対25と圧倒的なリードを見せ付けますが、これが共和党から新人のゴリゴリのコンサバが出た場合になると、38対37と僅差となってしまいます。つまり多くの共和党支持者からしてみれば、「Chafeeはリベラル過ぎて好ましくない。しかし、共和党の主流派の候補者では本選挙で勝てない」というジレンマが生じているのです。
で、結果Chafeeが共和党予備選挙において投じられた約5万票中、約2万7千票を獲得して勝利(ちなみにこのうち1万4千票はChafeeの呼びかけに応じて一時的に共和党に登録した民主党員であると言われる)。共和党主流派が恐れていた事態が現実のものとなったのです。
政治学的に見て、今回共和党がロードアイランド州の予備選挙で直面したジレンマは興味深いものです。共和党員は、予備選挙において自分たちの選好に合致した候補者を選ぶべきなのか、それとも選好を無視してでも勝てる候補者に戦略的に投票すべきなのか。また候補者はこのような戦略的投票者を考慮した上で、予備選挙での自分の立場を決める必要があります。
以上のような状況は結果として、本選挙での各候補者の争点軸上の立場にも影響します。例えば予備選挙で極端にイデオロギーがかった対立候補がいたため、それに対抗するために(その候補者に引き寄せられる党員の票を確保するために)自分も近い立場にコミットしたところ、本選挙ではその極端すぎる立場が一般有権者に嫌われるなど。共和党候補者の場合、党内の宗教右翼の力が強いので、予備選挙で勝つためには「中絶反対」の立場を明確にする必要があります。しかしこの立場は、本選挙で一般有権者(特にロードアイランド州のようなリベラルな土地の有権者)の前に出たときには不利に働きます。他にも、2000年の大統領選挙ではゴアは民主党の予備選挙で党内最左派のブラッドレーに対抗すべく、かなり左の政策位置にコミットした結果、本選挙ではそれが不利に働いたと言われています。このように予備選挙の存在は、得票最大化を狙う候補者の政策位置はmedianの有権者の政策位置に収斂するという「中位投票者定理」が本選挙では必ずしも働かない一つの理由となります。
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9月17日(日)の朝
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金曜夜はmixiのUTコミュで告知があったテニスの集まりに行ってきました。前回よりも少し増えて総勢11人。終わった後は前回同様、みんな中華料理店の円卓を囲む。なんか「遅れてきた青春を取り戻す」というノリです。しかしその後はいつもどおり男3人でCATANをプレイ。で、帰宅していつものように血圧を測ったのですが(僕は健康管理のために朝晩血圧を測っています)、最高血圧が88、最低が61と、なぜか自己最低を更新。どうりでテニスをしていてフラフラするはずです。まあ高血圧よりも全然マシですが。
土曜の夜は8時まで図書館で論文を書いて帰宅するとH先生から電話があり、「CATANの召集がかかりますた」とのこと。連日の男だらけのCATAN。とはいえCATANは一回だけやってその後は麻雀。0時半ごろ帰宅。
先週はTAのクラスの試験問題を作っていたのですが、もう4回目とはいえ毎回新しい問題を考えるのは苦労します。例えば以下の"Gibbard decisiveness"の話。
Definition (Gibbard)
For n people, consider two social states defined by a = (a1, ... , an) and b = (b1, ... , bn). The components ai and bi define what the ith agent does, so they are said be in the the ith agent's private domain. An individual is Gibbard Decisive for "a over b" if and only if a and b differ only in this individual's sphere of influence. (So ak = bk for k ≠ i.) The societal outcome honnors the choice of the decisive agent.
Theorem
With two or more people, there does not exist a decision approach which avoids cyclic outcomes and which satisfies the Gibberd decisiveness condition.
これは要するに、「自分の行為しか違わない状態の決定権が自分にある」というあたりまえのような条件を課したとき、社会的決定において出てくるのは非推移的なランキングであるということです。例えば、XとYの二人からなる社会で、XはYと同じTシャツを着たいという選好をもち、YはXと違うTシャツが着たいという選好を持つ場合、上記のような条件を課す決定を行うと決着が付きません。というのも、まず二人とも青のTシャツを着ているとします((B, B))。すると、Yはこの状態よりも、Xが青のTシャツを着て自分が赤のTシャツを着ているという状態が好ましく、またどちらにするかに関して、Xが青のTシャツを着ることに関しては変わりが無いので、Yは決定権をもちます((B, R) > (B, B))。しかしこの状態は、同じものを着たいXにとっては好ましくなく、Yが赤のTシャツを着るのには変わりが無いので、Xが赤に着替えることに対して決定権をもちます((R,R) > (B, R))。しかしこの状態はYにとって好ましくなく、Yは青のTシャツに着替えますが((R, B) > (R, R))、これに対してさらにXは青のTシャツに着替えます((B, B) > (R, B))。ということで、(B, R) > (B, B) > (R, B) > (R, R) > (B, R)と、堂々めぐりとなり、一つの社会的決定が行えません(どの状態がベストなのか決められない)。これはリバータリアンが言う「相手に迷惑をかけなければ何をやっても良い」「自分のことは自分で決めさせろ」という考えでは社会は回らないということの一つの証拠となります。
で、問題は、ここからどうやって先生が望む"problem solving"型の選択肢式の問題が作れるのかということ。試みてもらえばわかると思いますが、選択式の問題だと異様に簡単な問題しか作れません。例年この公共選択のパートでは問題をどうやったら難しくできるかということで悩みます(ゲーム論のパートでは特に後半、ほっといても一部の人にとっては難しくなるみたいですが)。
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9月19日(火)の朝
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博士論文ですが、今日Texで書いているのをコンパイルしてページ数を確認したところ42ページでした。3つある経験分析のチャプターのうち一つと三分の一です。これにさらにイントロと文献レビュー、結論のチャプターが付く予定です。注もアペンディクスもさらに充実させる必要があるでしょう。もちろん英語のチェックも最終的に入念にしないといけません(今はかなりいい加減)。とりあえず、コンプ終了以来先学期まで2年にわたってやっていたプロジェクトで書いていた量と同じくらいまできました。とはいえ前のプロジェクトのは、セオリーばかりでこの量だったのですが(経験分析を並行してやっていたものの一切結果が出る気配が無かった!)。
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9月21日(木)の朝
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最近は論文執筆の傍ら、Masaru Kohno. 1997. Japan's Post War Party Politics. Princeton University Pressを読み返しています。この研究がとりわけ素晴らしいと思うのは、理論、経験分析、歴史を兼ね備えているということです。僕の見るところ、この三つを兼ね備えた政治学の研究はアメリカにも日本にもあまりありません。
理論に関しては、別にフォーマルである必要はありません。ただ「違い」ではなく「変化」を説明するものであるべきと思います(例えば「なぜある人は投票し、ある人は投票しないのか」ではなく、「なぜある人は投票するようになったか」あるいは「なぜある人は投票しなくなったか」)。経験分析に関してはこれも別に統計学を使えということではなく、「とにかく納得できる証拠を持ってこい」ということです。歴史に関しては、やはり現実のコンテクストを無視しては政治の研究は不可能だと思うのです。最近の政治学は理論重視と言えども、やはり研究者は歴史的、制度的事実に関していわば「物知り博士」でもあるべきと思うのです。
僕が思うに、日本におけるいわゆる「計量政治学」の論文は一応理論らしきものはありますが、たいがい「経験分析」のみというパターンが多く、理論と歴史の欠如が僕にとって読んでいて最も不満を感じる点となっています(とはいえわが身を振り返ってみて、何一つ偉そうなことは言えないのですが…)。そんな中でこの河野先生の研究は理論的関心が全面に出ていて、それを歴史的文脈に落とし込み、証拠を示しているという点で稀有だと思います。僕も早く自分が納得でき、どこに出しても恥ずかしくない研究ができるようになりたいものです。
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9月24日(日)の朝
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UTではリバータリアン系+アイン・ランド系の学生新聞が発行されており僕もたまに読んでいます。記事の内容としてはまあリバータリアン系の商業誌の焼き直しみたいなもので、環境規制反対、ドラッグ規制反対、アファーマティブアクション反対、左翼系反戦運動批判といった感じでなかなか学生らしい過激な主張が並んでいます。UTでは他にも最近は社会主義者を名乗る団体の活動も盛んなようで、彼らは盛んに移民支援を訴えています。アメリカの言論人や政治活動家の多くはこうした学生論壇から登場しており、いわば学生メディアはアメリカの論壇の人材供給源として機能しています。で、下はそのリバータリアン系+アイン・ランド系の学生新聞から。なぜか竹内力(萬田はん?)。
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9月28日(木)の朝
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昨日はTAをしているクラスの試験がありました。平均点は20点中15点代と予測していましたが、蓋を開けてみると13点代。終了直後から苦情や救済願いのメールが10通くらい来ました(こういうのって日本の大学でもあるのでしょうか?)。事前に練習問題をかなり大量に配布したし、実際の問題は9割方、それと同じ形式だったのになぜこんなに低かったのか…。来週のオフィスアワーが憂鬱です(ていうか今日の午前中も早速学生の一人と試験のことで会う約束があります)。
思うに、たぶんこの憂鬱さはTA、いわば「代理人」としての憂鬱さです。僕は年数的に「ベテランTA」の域に達しており、試験作成や成績をつけることに関してかなりの裁量を「本人」である先生から与えられていますが、それでも最終的な責任を負う立場にはありません。結局、「クラスを問題無く進行させる」ことよりも、「先生の望むことをする」というのが僕の目的です。先生として自分で全てをコントロールした上で「クラスを問題なく進行させる」ことよりも、先生の代理人として大きな裁量を与えられた上で「先生の望むことをする」ことの方が気持の上でしんどい気がします(一番楽なのはある意味、大した裁量を与えられない代理人か)。まあそれでも世間に比べれば全然ツライことでは無いのでしょうけど。
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9月29日(金)の昼
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今朝は早速、TAのクラスの学生と先日の試験のことで会いました。もちろんオフィスアワー外で、しかも昨日のアポをすっぽかされた揚げ句のことです。まあ基本的に一緒に間違った箇所を復習して納得してもらうのですが、向こうの目的は結局出題ミス、採点ミス探しなので結構緊張します。この学生はギリギリ「A」の範囲に入っているにも関わらずこの姿勢。僕も少しは見習うべきと思います。
大学の博士論文のTexのフォーマットをダウンロードし、それに当てはめてコンパイルしたところ、全部で78ページと大幅にページ数が増えました。要するに僕がこれまで書いていたよりも大学の書式は、行数も少なく幅も狭いのです。何だかズルをしているようですが、これが正式なのだから良いのでしょう。内容的には3つある経験分析の章の二つがだいたい書けている状態なので、ページ数はまだ結構増えると思われます。しかもだいたい書けた章にしても注も参考文献もまだ結構いい加減だし。
しかし一つ懸案が。僕のアドバイザーが大学の副学長になりました。彼はこれまでもLiberal Arts Collegeの副学長で、会うには1週間以上前からアポを取らないといけない状態だったのに、今後はもっと会えなくなるような気がします。当然論文を見てもらう時間も少なくなるでしょう。ただでさえ気が重いのに、これはさらに追い討ちです。
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